「要約」と「概要」の違いは?使い分けを例文で解説|要旨・概略も比較

「要約してください」「概要を書いてください」と言われたとき、「どちらも短くまとめることでは?」と迷ったことはないでしょうか。

「要約」と「概要」はよく似た言葉で、意味が重なる部分もあります。ただし、使われる場面や、何を中心に伝えるかには少し違いがあります。

わかりやすく整理すると、「要約」は文章などの大切なポイントを取りまとめるとき、「概要」は物事全体のあらましや要点を示すときに使われやすい言葉です。

ただし、いつでもきっぱり分けられるわけではありません。レポートや企画書などでは、目的や指定された形式によって使われ方が変わることもあります。

この記事では、「要約」と「概要」の意味や違いを具体例とともにわかりやすく紹介します。「要旨」「概略」「あらすじ」「まとめ」といった似た言葉との違いも整理しているので、言葉選びに迷ったときの参考にしてみてください。

  1. 「要約」と「概要」は何が違う?まずは意味をわかりやすく比較
    1. 「要約」は重要な部分を短くまとめること
    2. 「概要」は内容の全体像を大まかに伝えること
    3. 「要約」と「概要」の違いがわかる比較表
    4. 使い分けの目安は「文章の要点」か「全体のあらまし」か
  2. 「要約」の意味とは?使い方と例文をわかりやすく解説
    1. 「要約」という言葉の基本的な意味
    2. 要約するときに残す内容・省く内容
      1. 中心となる内容は残す
      2. 細かな説明や繰り返しは整理する
    3. 「要約」を使うことが多い場面
    4. 「要約」を使ったわかりやすい例文
  3. 「概要」の意味とは?使い方と例文をわかりやすく解説
    1. 「概要」という言葉の基本的な意味
    2. 概要に入れるとわかりやすい情報
      1. 何についての内容なのか
      2. 全体のおおまかな内容や特徴
    3. 「概要」がよく使われる場面
    4. 「概要」を使ったわかりやすい例文
  4. 同じ文章を「要約」と「概要」にするとどう違う?具体例で比較
    1. 比較に使う元の文章
    2. 元の文章を「要約」した場合
    3. 元の文章を「概要」として表した場合
    4. 2つを並べると違いがわかりやすい
      1. 要約は「重要な内容」に注目する
      2. 概要は「全体の輪郭」に注目する
  5. 「要約」と「概要」はどちらを使う?場面別の使い分け
    1. 本や長い文章の内容を短く伝える場合
    2. 学校のレポートを書く場合
    3. 論文や研究内容について説明する場合
    4. 企画書や報告書を作る場合
    5. Web記事やニュースの内容を伝える場合
  6. 「要旨・概略・あらすじ・まとめ」との違いも比較
    1. 「要約」と「要旨」はどう違う?
    2. 「概要」と「概略」はどう違う?
    3. 「要約」と「あらすじ」はどう使い分ける?
    4. 「要約」と「まとめ」は同じ意味?
    5. 似ている言葉の違いを一覧表で確認
  7. 「要約」と「概要」をわかりやすく書くコツ
    1. 要約は最も伝えたい内容から考える
    2. 概要は全体の流れが見えるようにする
    3. 元の文章をそのまま並べるだけにしない
    4. 細かい情報を入れすぎない
    5. 自分の感想と元の内容を分ける
    6. 読み返して「初めて読む人にも伝わるか」を確認する
  8. 「要約」と「概要」に関するよくある疑問
    1. レポートの冒頭には「要約」と「概要」のどちらを書く?
    2. 論文では「要約」と「要旨」をどう使い分ける?
    3. 「概要」と「概略」は置き換えてもいい?
    4. 「概要」と「あらすじ」は同じ意味?
    5. 「要旨」と「要約」はどちらが短い?
    6. 「概要を要約する」という表現は間違い?
    7. 「内容を要約する」と「内容をまとめる」はどう違う?
  9. まとめ|「要約」は重要部分、「概要」は全体像を伝える言葉

「要約」と「概要」は何が違う?まずは意味をわかりやすく比較

要約と概要の意味や違いを比較するイメージ

「要約」と「概要」は、どちらも内容を簡潔に伝えるときに使われる言葉です。

そのため、「要約はこれ」「概要はこれ」と完全に分けて覚えるよりも、それぞれがどのような場面で使われやすいのかを知っておくと理解しやすくなります。

まずはここを押さえよう

「要約」は文章などの要点を取りまとめること、「概要」は全体の要点やあらましを示すことを表します。意味が重なる部分もあるため、完全に別の意味として分けるものではありません。

「要約」は重要な部分を短くまとめること

「要約」とは、文章や話の中から重要な部分を取り出し、内容が伝わるようにまとめることです。

元の文章をただ短くするのではなく、中心となる内容や要点をつかんで整理することが大切です。

たとえば、長い説明文を読んで「何について書かれていて、最も大切なことは何か」を短くまとめる場合は、「要約する」という表現がよく使われます。

本や記事、資料、話の内容など、元になる文章や内容がある場合に使いやすい言葉と考えるとわかりやすいでしょう。

「概要」は内容の全体像を大まかに伝えること

「概要」は、物事全体の要点を取りまとめたものや、全体のおおまかな内容を表す言葉です。

「会社概要」「事業概要」「イベント概要」のように、詳しい説明に入る前に「全体としてどのようなものなのか」を伝える場面でよく見かけます。

ただし、「概要には要点が含まれない」という意味ではありません。概要にも、その対象を理解するための大切なポイントが含まれます。

「要約」と比べると、文章そのものを短くまとめるというより、対象となる物事の全体的なあらましを示す場面で使われやすいと考えるとよいでしょう。

「要約」と「概要」の違いがわかる比較表

比較項目 要約 概要
基本的な意味 文章などの要点を取りまとめる 全体の要点やあらましを示す
意識しやすいこと 元の内容の重要なポイント 対象全体のおおまかな内容
対象になりやすいもの 文章、本、記事、話、資料など 会社、事業、企画、イベント、調査など
よく見る表現 文章を要約する、本を要約する 会社概要、事業概要、イベント概要

覚えておきたいポイント:この比較は、使い分けを考えるための目安です。「要約」と「概要」には意味が重なる部分があるため、すべての場面で機械的に分けられるわけではありません。

使い分けの目安は「文章の要点」か「全体のあらまし」か

「要約」と「概要」のどちらを使うか迷ったら、何を対象にして、何を伝えたいのかを考えてみましょう。

文章や話の重要な内容を取りまとめるのであれば「要約」、会社・企画・イベントなどについて全体のおおまかな内容を示すのであれば「概要」が自然な場合が多くなります。

たとえば、「この本を短くまとめて」と言われた場合は、「本の内容を要約する」と表現しやすいでしょう。

一方、「このイベントがどのようなものか教えて」と言われた場合には、開催日時や場所、内容などをまとめた「イベント概要」を示すことができます。

迷ったときの目安:「元の文章から大切なところをまとめる」なら要約、「対象全体がどのようなものかを大まかに示す」なら概要、と考えると選びやすくなります。

「要約」の意味とは?使い方と例文をわかりやすく解説

「要約」という言葉の基本的な意味

「要約」は、文章などの要点を取りまとめること、または取りまとめた内容を表す言葉です。

重要なのは、単純に文字数を減らすことではないという点です。

元の文章の意味や主な内容が伝わるように、大切な部分を選びながら整理します。

たとえば、長い文章について「何が書かれていたのかを短く説明してください」と求められたときは、要約する場面の一例といえます。

要約するときに残す内容・省く内容

要約するときは、すべての情報を同じように残す必要はありません。

まず元の文章を読み、「この部分がないと、何を伝えたい文章なのかわからなくなってしまう」という情報を見つけていきます。

そのうえで、補足的な内容や繰り返されている説明を整理すると、すっきりした要約になりやすくなります。

中心となる内容は残す

文章のテーマや主な内容、結論、それを理解するために欠かせない情報は残します。

たとえば、ある出来事を説明した文章なら、「何が起きたのか」「いつ・どこで起きたのか」「どのような結果になったのか」などが重要になる場合があります。

どの情報が重要かは文章によって変わるため、まず全文を読んでから判断するのがポイントです。

細かな説明や繰り返しは整理する

具体例や細かな補足、同じ内容を別の表現で繰り返している部分などは、要約の目的に応じて省いたり簡潔にしたりできます。

ただし、短くすることを優先しすぎて、元の文章とは違う意味にならないように注意しましょう。

「短いけれど元の内容が伝わる」というバランスが大切です。

「要約」を使うことが多い場面

「要約」は、次のような場面でよく使われます。

  • 長い文章の内容を短く伝えるとき
  • 本や資料の重要な内容をまとめるとき
  • 授業やレポートで読んだ文章を整理するとき
  • 会議や説明の主な内容をまとめるとき
  • 記事などの重要なポイントを簡潔に伝えるとき

「元になる文章や話があり、その要点を取りまとめる」という場面をイメージすると、「要約」の使い方をつかみやすくなります。

「要約」を使ったわかりやすい例文

  • 長い記事の内容を200文字程度に要約する。
  • 読んだ本の内容を要約して発表する。
  • 昨日の会議で話し合った内容を要約する。
  • 資料を要約して、重要なポイントを共有する。

いずれも、元になる内容から大切な部分を取り出して整理する使い方です。

「概要」の意味とは?使い方と例文をわかりやすく解説

「概要」という言葉の基本的な意味

「概要」は、全体の要点を取りまとめたものを表す言葉です。「あらまし」や「大要」に近い意味があります。

細部を一つずつ詳しく説明するというよりも、「全体としてどのようなものなのか」をつかめるように示すときによく使われます。

たとえばイベントであれば、開催日時、場所、目的、主な内容などをまとめて「イベント概要」とすることがあります。

概要にも大切なポイントは含まれます。そのため、「要約には要点があり、概要には要点がない」という分け方ではありません。

概要に入れるとわかりやすい情報

概要に何を入れるかは、対象や目的によって異なります。

大切なのは、詳しい説明をすべて載せることではなく、概要を読んだだけでも対象のおおまかな内容をつかめることです。

何についての内容なのか

まず、「何について説明しているのか」がわかる情報を入れます。

イベントであればイベント名や目的、企画ならテーマや目的、事業ならどのような取り組みなのか、といった情報が考えられます。

読み手が最初に知りたい基本情報から整理すると、わかりやすい概要になりやすいでしょう。

全体のおおまかな内容や特徴

次に、対象となるものの主な内容や特徴を簡潔に伝えます。

細かな説明まで盛り込むのではなく、「まずこれを知っておけば全体をつかみやすい」という情報を選ぶことがポイントです。

「概要」がよく使われる場面

「概要」は、日常生活から仕事までさまざまな場面で使われています。

  • 会社概要
  • 事業概要
  • 企画概要
  • イベント概要
  • サービス概要
  • 調査概要

このように、物事について詳しく説明する前に、全体のおおまかな内容を示したい場面で使われやすい言葉です。

「概要」を使ったわかりやすい例文

  • 申し込む前にイベントの概要を確認する。
  • 企画書の最初にプロジェクトの概要を書く。
  • 会社概要には所在地や事業内容などが掲載されている。
  • 担当者から新しいサービスの概要について説明を受けた。

「詳しいことを知る前に、まず全体のおおまかな内容を知る」と考えると、「概要」の使い方をイメージしやすくなります。

同じ文章を「要約」と「概要」にするとどう違う?具体例で比較

意味だけを読んでも、「要約と概要は結局どう違うの?」と感じるかもしれません。

そこで、同じ題材を使って両者の表し方を比べてみましょう。

ここでの比較について
「要約は必ず文章」「概要は必ず表」という決まりはありません。違いをイメージしやすくするため、一例として異なる形で示しています。

比較に使う元の文章

例として、次のような架空の地域イベントがあるとします。

10月20日に市民公園で秋の交流イベントが開催されます。イベントは地域の交流を目的としており、地元のお店による飲食ブースや子ども向けの工作体験、ステージ発表などが予定されています。開催時間は午前10時から午後4時までで、入場は無料です。雨天時には一部内容が変更される場合があります。

この文章をもとに、「要約」と「概要」の表し方を見てみます。

元の文章を「要約」した場合

要約する場合は、元の文章から主な内容を選び、意味が伝わるようにまとめます。

要約例:
10月20日に市民公園で、地域交流を目的とした秋のイベントが開催されます。飲食ブースや工作体験、ステージ発表などが予定されており、入場は無料です。

元の文章から、開催日、場所、目的、主な内容、入場料といった情報を取り出して短くしています。

細かな注意事項などを省きつつ、イベントの主な内容がわかるようにまとめた例です。

元の文章を「概要」として表した場合

概要も文章で書くことができますが、イベントなどでは、基本情報を項目ごとに整理すると全体をつかみやすくなる場合があります。

内容 秋の地域交流イベント
開催日 10月20日
場所 市民公園
時間 午前10時~午後4時
主な内容 飲食ブース、工作体験、ステージ発表など
入場料 無料

このように整理すると、「いつ・どこで・どのようなイベントが行われるのか」という全体のおおまかな内容をつかみやすくなります。

表だから「概要」になるわけではなく、全体の要点やあらましがわかるように整理されていることがポイントです。

2つを並べると違いがわかりやすい

今回の例では、どちらにも開催日や内容など、共通する情報が含まれています。

つまり、「要約」と「概要」はまったく別の情報を書くものではありません。

違いを考えるときは、何をもとに、どのような目的で整理しているのかに注目してみましょう。

要約は「重要な内容」に注目する

要約では、元の文章や話から重要な内容を選び、全体の意味が伝わるように取りまとめます。

「元の文章では何が述べられていたのか」を短く伝えることを意識すると、要約らしい文章になります。

概要は「全体の輪郭」に注目する

概要では、対象となる物事について「全体としてどのようなものなのか」をつかめるように示します。

ただし、概要にも要点は含まれます。

そのため、「要点があるかどうか」ではなく、「元の文章の内容をまとめているのか」「対象全体のあらましを示しているのか」を目安にすると理解しやすいでしょう。

「要約」と「概要」はどちらを使う?場面別の使い分け

「要約」と「概要」には意味が重なる部分があるため、実際の使い分けは場面によって変わります。

ここでは、よくあるケースごとに見ていきましょう。

本や長い文章の内容を短く伝える場合

本や長い文章の内容を短くまとめる場合には、「要約」が使われることが多いでしょう。

元の文章を読み、その中から重要な内容を取りまとめるためです。

たとえば、「この本の内容を要約してください」「文章を100文字程度に要約してください」のように使えます。

なお、小説や映画など、物語のおおまかな流れを紹介する場合は、「あらすじ」という表現が使われることもあります。

学校のレポートを書く場合

学校のレポートでは、何を書くよう求められているのかによって変わります。

読んだ資料や本の内容を短くまとめるのであれば「要約」に近く、レポートで扱うテーマや内容の全体像を簡単に示すのであれば「概要」に近い場合があります。

課題で書き方や形式が指定されている場合は、その内容を確認しましょう。「要約」「概要」という名称だけで、書く内容が必ず同じになるとは限りません。

論文や研究内容について説明する場合

論文や研究に関する文書では、「要旨」「要約」「概要」などの言葉が使われることがあります。

ただし、どの名称を使うか、何をどの程度書くかは、提出先や文書の形式によって異なります。

決められた書式がある場合は、一般的な言葉の意味だけで判断せず、指定されている書き方を確認するとよいでしょう。

企画書や報告書を作る場合

企画書などでは、企画の目的や実施内容、期間など、全体のおおまかな内容を示す部分に「概要」という言葉が使われることがあります。

たとえば「企画概要」「事業概要」といった表現です。

一方、長い報告書の重要な内容を短く取りまとめるのであれば、「要約する」と表現することもできます。

文書の種類だけでなく、その部分で何を伝えたいのかを考えることが使い分けのポイントです。

Web記事やニュースの内容を伝える場合

長いWeb記事などの重要な内容を短くまとめる場合には、「記事を要約する」と表現できます。

一方、Webサイト上でサービスやイベント、企業などの全体的な情報を紹介する場合には、「サービス概要」「イベント概要」「会社概要」のような表現が使われます。

同じWeb上の文章でも、対象や目的によって適した言葉は変わります。

「要旨・概略・あらすじ・まとめ」との違いも比較

「要約」と「概要」のほかにも、似た意味を持つ言葉はいくつかあります。

どれも内容を簡潔に伝えるときに登場しやすいため、違いをまとめて確認しておきましょう。

「要約」と「要旨」はどう違う?

「要旨」は、述べられていることの主要な点や、内容のあらましを表す言葉です。

「要約」も文章などの要点を取りまとめることを意味するため、要旨と要約には意味が重なる部分があります。

そのため、「要旨は必ずこう」「要約は必ずこう」と完全に分けられるとは限りません。

使い分けを考えるときは、要旨は「述べられていることの主要な点」を指す言葉として、要約は「要点を取りまとめること、または取りまとめたもの」として使われることを押さえておくとよいでしょう。

覚えておきたいこと:「要旨」など名称が指定されている場合は、その場で求められている形式に合わせることが大切です。

「概要」と「概略」はどう違う?

「概略」は、物事のおおよその内容やあらましを表す言葉です。

「概要」も全体の要点やあらましを示す言葉なので、両者はかなり近い意味を持っています。

ただし、実際の文章では使われやすい言い回しに違いがあります。

たとえば、「会社概要」「事業概要」「商品概要」といった表現はよく見かけます。一方、「計画の概略を説明する」「調査の概略を述べる」のような使い方もできます。

意味が近いからといって、決まった言い回しまでいつでも置き換えられるわけではありません。文章全体として自然な表現を選びましょう。

「要約」と「あらすじ」はどう使い分ける?

「あらすじ」は、小説や映画、ドラマなどの物語のおおまかな筋や流れを示すときによく使われます。

一方、「要約」は物語だけでなく、説明文、記事、資料、話など、より幅広い内容に使えます。

たとえば、小説について「物語がどのように進んでいくのか」を簡単に紹介するなら「あらすじ」が自然です。

説明文や資料の重要な内容を取りまとめるのであれば、「要約」が使いやすいでしょう。

「要約」と「まとめ」は同じ意味?

「まとめる」は、とても幅広く使える表現です。

文章の内容を整理するほか、情報を分類したり、自分の考えを整理したりするときにも「まとめる」といえます。

「要約」も内容をまとめることの一つですが、元となる文章などの要点を取りまとめるという意味がより明確です。

ブログ記事の最後にある「まとめ」のように、それまで説明してきた内容を振り返り、結論やポイントを整理するときにも「まとめ」という言葉が使われます。

似ている言葉の違いを一覧表で確認

言葉 おおまかな意味 使われやすい場面
要約 文章などの要点を取りまとめる 文章、本、記事、資料など
概要 全体の要点やあらましを示す 会社、企画、事業、イベントなど
要旨 述べられていることの主要な点やあらまし 文章、講演、論文など
概略 おおよその内容、あらまし 計画、調査、説明など
あらすじ 物語のおおまかな筋や流れ 小説、映画、ドラマなど
まとめ 内容を整理して一つにまとめる 記事、発表、説明など幅広い場面

それぞれに違いはありますが、意味が重なる言葉もあります。

一つの短い定義だけで無理に区別するのではなく、対象や文章の目的に合わせて選ぶことが大切です。

「要約」と「概要」をわかりやすく書くコツ

意味の違いがわかっても、実際に書こうとすると「どこを残したらいいの?」と迷うことがあります。

ここでは、読み手に伝わりやすい要約や概要を書くための基本的なポイントを紹介します。

要約は最も伝えたい内容から考える

要約を書くときは、いきなり文章を短くしようとするのではなく、まず元の文章を最後まで読んでみましょう。

そのうえで、「この文章で特に大切な内容は何か」を考えます。

重要だと思う部分に印を付けてから整理すると、細かな説明に引っ張られにくくなります。

要約するときの流れ

  1. 元の文章を最後まで読む
  2. テーマや中心となる内容を確認する
  3. 重要なポイントを選ぶ
  4. 補足や繰り返しを整理する
  5. 元の意味が変わっていないか読み返す

概要は全体の流れが見えるようにする

概要を書くときは、一部分だけ詳しくなりすぎないように注意します。

「これは何についてのものなのか」「どのような目的なのか」「主な内容は何か」など、全体を理解するために必要な情報を整理すると書きやすくなります。

イベントや企画などであれば、必要に応じて日時や場所、実施内容などを項目ごとにまとめる方法もあります。

元の文章をそのまま並べるだけにしない

要約するときに、元の文章から重要そうな文だけを選んで、そのまま並べると不自然な文章になることがあります。

必要な情報を選んだあとは、前後のつながりも確認しましょう。

「しかし」「そのため」などの接続部分だけが残っていないか、何を指しているかわからない言葉がないかを確認すると、読みやすくなります。

細かい情報を入れすぎない

要約も概要も、元の情報をすべて盛り込むことが目的ではありません。

具体例や細かな数字、補足説明などをすべて残すと、長くなりすぎて大切な内容が見えにくくなることがあります。

「この情報がなくても、主な内容は伝わるだろうか」と考えながら整理してみましょう。

自分の感想と元の内容を分ける

元の文章を要約するときは、書かれている内容と自分の感想を混ぜないようにすると、元の内容を正確に伝えやすくなります。

たとえば、元の文章には書かれていないのに「これはとても便利だと思います」と自分の評価を加えると、元の内容だけをまとめた文章とは異なるものになります。

感想や自分の考えを書くことも求められている場合は、要約した部分と感想の部分を分けると読み手にも伝わりやすくなります。

読み返して「初めて読む人にも伝わるか」を確認する

最後に、元の文章を知らない人が読んでも意味が伝わるか確認してみましょう。

情報を省きすぎると、主語がわからなくなったり、「なぜその結論になったのか」が伝わらなくなったりすることがあります。

チェックポイント:「短くできたか」だけでなく、「これだけを読んでも主な内容がわかるか」という視点で読み返してみましょう。

「要約」と「概要」に関するよくある疑問

レポートの冒頭には「要約」と「概要」のどちらを書く?

一律に「こちら」と決まっているわけではなく、レポートの形式や、何を書くよう求められているかによって異なります。

レポートで扱うテーマや目的、全体のおおまかな内容を紹介するのであれば、「概要」に近い内容になる場合があります。

一方、完成したレポートで述べた重要な内容を短く取りまとめるのであれば、「要約」に近いものになるでしょう。

書き方や名称が指定されている場合は、その内容を確認して合わせるのがわかりやすい方法です。

論文では「要約」と「要旨」をどう使い分ける?

「要旨」と「要約」は意味が近く、文書によって使われる名称や形式が異なることがあります。

そのため、「論文なら必ず要旨」「要約なら必ずこの形式」と決めつけることはできません。

あらかじめ名称や書き方が決められている場合は、その形式に合わせましょう。

「概要」と「概略」は置き換えてもいい?

「概要」と「概略」はどちらも、物事のおおまかな内容やあらましを表すため、意味がかなり近い言葉です。

文脈によっては似た意味を表せますが、すべての表現でそのまま置き換えられるとは限りません。

たとえば「会社概要」は一般的によく使われる表現ですが、「会社概略」とすると少し違った印象になります。

意味だけでなく、その場面で一般的に使われている言い回しかどうかも考えて選ぶと自然です。

「概要」と「あらすじ」は同じ意味?

同じ意味ではありません。

「概要」は、会社、事業、出来事、企画など幅広い対象について、全体の要点やあらましを示すときに使えます。

一方、「あらすじ」は主に小説や映画、ドラマなどの物語について、おおまかな筋や展開を伝えるときに使われます。

そのため、「会社のあらすじ」のような使い方は、通常の表現としては不自然です。

「要旨」と「要約」はどちらが短い?

言葉の意味だけで、どちらが必ず短いと決まっているわけではありません。

要旨は述べられていることの主要な点やあらましを表し、要約は文章などの要点を取りまとめることを表します。

実際の文章の長さは、用途や文字数の指定などによって変わります。

「要旨だから○文字」「要約だから○文字」と言葉だけで決めず、文字数などの条件がある場合はそちらを確認しましょう。

「概要を要約する」という表現は間違い?

文脈によっては成り立つ表現です。

たとえば、詳しく書かれた「概要」という文章があり、その内容からさらに重要な部分を取りまとめるのであれば、「概要を要約する」と表現できます。

「概要」と「要約」は意味が近い部分を持っていますが、「概要」という文章や情報そのものを対象として「要約する」ことは可能です。

ただし、すでに非常に短く整理された概要であれば、さらに短くすると必要な情報まで省いてしまうことがあります。何のために短くするのかを考えて調整するとよいでしょう。

「内容を要約する」と「内容をまとめる」はどう違う?

「まとめる」は幅広い意味で使える表現です。

文章だけでなく、「考えをまとめる」「資料をまとめる」「荷物をまとめる」など、さまざまな場面で使われます。

一方、「要約する」は、文章などの要点を取りまとめるという意味がよりはっきりしています。

そのため、文章や話の重要なポイントを取り出して簡潔にすることを具体的に伝えたい場合は、「要約する」がわかりやすい表現です。

まとめ|「要約」は重要部分、「概要」は全体像を伝える言葉

「要約」と「概要」は、どちらも内容を簡潔に伝えるときに使われる言葉で、意味が重なる部分があります。

言葉 覚えておきたいポイント
要約 文章などの要点を取りまとめること
概要 全体の要点やあらましを示すこと

使い分けの目安としては、元になる文章や話から重要な内容をまとめるなら「要約」、会社や企画、イベントなどについて全体のおおまかな内容を示すなら「概要」と考えるとわかりやすいでしょう。

ただし、「概要」にも要点という意味があり、「要約」と完全に切り離せるわけではありません。

また、「要旨」「概略」なども意味が近いため、言葉の定義だけでなく、使われる場面や一般的な言い回しもあわせて考えることが大切です。

言葉選びに迷ったら、まず「何を伝えたいのか」を考えてみましょう。

文章の大切な内容を短く伝えたいのか、対象全体のおおまかな内容を伝えたいのかを整理すると、「要約」と「概要」を選びやすくなります。書き方や形式が決められている場面では、その内容も確認しながら使い分けてみてください。

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