草冠が離れている漢字の出し方は?3画・4画の違いとパソコン・スマホでの表示方法

「草冠の真ん中が離れている漢字を出したいのに、変換してもいつもの草冠しか出てこない」と困ったことはありませんか。

たとえば、名前や昔の書類に書かれている漢字を見ると、「花」や「藤」などの草冠が、普段パソコンやスマホで見る形とは少し違って見えることがあります。

この違いは、必ずしも「別の漢字だから」というわけではありません。同じ漢字でも、使っているフォントやアプリ、端末などによって草冠の見え方が変わる場合があります。

そのため、離れた草冠を出したいときは、漢字を何度も変換するだけでなく、フォントや表示環境を確認することが大切です。

この記事では、草冠が離れて見える漢字について、パソコン・スマホ・テプラで試せる方法から、3画と4画の違い、異体字セレクタまで順番に紹介します。

  1. 草冠が離れて見える漢字とは?まず知っておきたい基本
    1. 草冠には見た目が異なる字形がある
    2. 「離れた草冠=別の漢字」とは限らない
    3. 同じ漢字でも表示環境によって形が違って見えることがある
  2. 草冠が離れている漢字を入力・表示する方法
    1. Windowsパソコンで表示する方法
      1. まず通常どおり漢字を入力する
      2. フォントを変更して字形を確認する
      3. 文字一覧やIMEから確認する方法
    2. Macで表示する方法
    3. iPhone・iPadで表示する方法
    4. Androidスマホで表示する方法
    5. テプラで離れた草冠を出したい場合
  3. 変換しても離れた草冠が出てこないのはなぜ?
    1. 漢字そのものと画面に表示される「字形」は別に考える
    2. フォントを変えると草冠の形が変わることがある
    3. コピーしても相手側で同じ形になるとは限らない
    4. アプリによって表示結果が違う場合もある
  4. 3画の草冠と4画の草冠はどう違う?形と数え方を比較
    1. 一般的に見かける3画の草冠
    2. 中央が離れて見える4画の草冠
    3. なぜ草冠に複数の形があるの?
    4. 4画の草冠は旧字体なの?
      1. 「4画=旧字体」と一律にはいえない
    5. 草冠のもとになった「艸」との関係
  5. 草冠が離れて見える漢字には何がある?身近な例を紹介
    1. 「花」の草冠を確認してみる
    2. 「英」の草冠を確認してみる
    3. 「草」の草冠を確認してみる
    4. 「藤」「菅」など名前で見かける漢字の場合
    5. 同じ漢字を複数のフォントで比べてみよう
  6. フォントによって草冠の形はどう変わる?表示と印刷の注意点
    1. 明朝体で表示した場合
    2. ゴシック体で表示した場合
    3. 楷書体・行書体などで表示した場合
    4. Wordでは表示できても別の端末では変わることがある
    5. PDFや印刷にするときも完成形を確認する
  7. 異体字セレクタ(IVS)なら離れた草冠を指定できる?
    1. 異体字セレクタ(IVS)とは?
    2. 普通の文字入力とIVSは何が違う?
    3. IVSならすべての4画草冠を表示できるわけではない
    4. 対応フォントやアプリが必要になる場合がある
    5. 初心者ならまずフォント変更から試すのがおすすめ
  8. 名前や住所で離れた草冠を使いたいときの注意点
    1. 人名の漢字は「見た目が近いから」で置き換えない
    2. 役所・銀行・学校などに提出するときは指定先に確認する
    3. パソコンやスマホで正確な字形を入力できない場合もある
    4. メールやLINEでは相手側の表示も確認する
    5. 正式な字体が必要なら手元の公的書類などで確認する
  9. まとめ

草冠が離れて見える漢字とは?まず知っておきたい基本

草冠には見た目が異なる字形がある

草冠と聞くと、「花」「草」「英」などの上についている「艹」のような形を思い浮かべる方が多いでしょう。

現在よく見かける草冠には、一般的な明朝体などで使われる3画の草冠と、正楷書体などで見られることがある4画の草冠があります。

ここがポイント
文化庁の「表外漢字字体表」では、表外漢字の明朝体について3画の草冠を印刷標準字体としています。一方で、正楷書体など明朝体以外の印刷書体で4画の草冠を使うことまで制限するものではないと説明されています。

つまり、「3画だけが正しく、4画は間違い」と単純に考えるものではありません。

どのような書体で表しているかによって、草冠の見え方が変わる場合があります。

「離れた草冠=別の漢字」とは限らない

草冠が離れている文字を見ると、「これは普通の漢字とは別の文字なの?」「旧字体なの?」と思うかもしれません。

しかし、草冠の形が違うだけで、必ず別の漢字になるわけではありません。

パソコンやスマホでは、「どの文字であるか」という情報と、その文字を画面上でどのような形に表示するかは分けて考える必要があります。

たとえば、同じ「花」という文字でも、フォントを変更すると線の太さや払い、草冠の形などが変わって見えることがあります。

「変換しても出ない」ときは
別の漢字を探し続ける前に、まず同じ漢字のままフォントを変更してみましょう。目的の形に近づくことがあります。

同じ漢字でも表示環境によって形が違って見えることがある

漢字の見え方には、フォントだけでなく、使用しているOSやアプリなども関係します。

自分のパソコンでは希望どおりの形に見えていても、文書を別のパソコンで開いたり、文字だけをメールなどで送ったりすると、別のフォントで表示されることがあります。

そのため、細かな字形まで同じ状態で伝えたい場合は、相手側の表示や最終的な印刷結果まで確認することが大切です。

草冠が離れている漢字を入力・表示する方法

草冠が離れている漢字の出し方をパソコンで確認するイメージ

草冠が離れている形を表示したいとき、最初に試したいのは「目的の漢字を普通に入力してからフォントを変更する方法」です。

使う環境 まず試したい方法 注意点
Windows 通常入力後にフォント変更 フォントごとに字形が異なる
Mac フォント変更・文字ビューアを確認 4画版が別文字としてあるとは限らない
iPhone・iPad フォント対応アプリで確認 すべてのアプリでフォントを指定できるわけではない
Android フォント選択機能のあるアプリで確認 端末・メーカー・アプリで操作が異なる
テプラ 搭載書体を切り替えて確認 機種ごとに搭載フォントや字形が異なる

Windowsパソコンで表示する方法

まず通常どおり漢字を入力する

最初に、Wordなどの文字を入力できるソフトを開き、表示したい漢字を通常どおり入力します。

たとえば「花」であれば「はな」、「藤」であれば「ふじ」と入力して漢字に変換します。

この段階で草冠が希望する形になっていなくても問題ありません。

草冠だけを別の文字として探すのではなく、まず目的の漢字そのものを入力するのがポイントです。

フォントを変更して字形を確認する

入力した漢字を選択し、Wordなどのフォント一覧から別の書体へ変更してみます。

一般的な明朝体やゴシック体だけでなく、パソコンに楷書体などが入っている場合は、それらも確認してみましょう。

フォントを切り替えることで、同じ漢字でも草冠や線のつながり方などが違って見えることがあります。

試しやすい方法
「花 英 草 藤 菅」のように複数の漢字を並べて入力し、まとめてフォントを変更すると、草冠の違いを比較しやすくなります。

ただし、「楷書体なら必ず4画になる」とは限りません。同じ書体の種類でも、実際の字形はフォントによって異なることがあります。

文字一覧やIMEから確認する方法

Windowsには「文字コード表(Character Map)」という機能があり、選択したフォントで利用できる文字を確認できます。

Windowsの検索欄で「文字コード表」と検索すると見つけやすいでしょう。

文字コード表では、フォントを選んで収録されている文字を確認したり、選択した文字をコピーしたりできます。

ただし、「4画草冠版の花」のような文字が必ず別々に収録されているわけではありません。

草冠の違いがフォント上の字形として表現されている場合は、通常の「花」などを入力してフォントを変更する方法もあわせて試してみてください。

Macで表示する方法

Macでも、まず「花」「藤」など目的の漢字を通常どおり入力し、そのあとフォントを切り替えて見え方を確認する方法が分かりやすいでしょう。

PagesやWordなど、フォントを変更できるアプリで文字を選択し、利用できる日本語フォントを比べてみます。

また、Macには「文字ビューア」があり、絵文字・記号・ほかの言語の文字などを検索して挿入できます。

対応するアプリでは、「編集」→「絵文字と記号」などから文字ビューアを開くことができます。

注意
文字ビューアを開けば、3画草冠と4画草冠の漢字が必ず別文字として並んでいるという意味ではありません。細かな形の違いがフォント側で表現される場合もあります。

iPhone・iPadで表示する方法

iPhoneやiPadでは、普段使うすべての入力欄で文字ごとに好きなフォントへ変更できるわけではありません。

一方、フォントを利用できる文書作成アプリなどでは、使用するフォントによって漢字の見え方を比較できる場合があります。

iPhoneでは追加したフォントを、対応する書類作成アプリなどで利用できる仕組みがあります。

インストールしたフォントは、iPhoneの「設定」→「一般」→「フォント」から確認・管理できます。

ただし、追加したフォントがすべてのアプリやLINEなどの通常の入力欄にそのまま反映されるわけではありません。

細かな字形を相手へ正確に見せたい場合は、必要に応じてPDFや画像など、見た目を確認できる方法を使うことも検討しましょう。

Androidスマホで表示する方法

Androidの場合は、メーカーや機種、利用しているアプリによってフォントの設定方法が異なります。

文書作成アプリなどにフォントを選択する機能がある場合は、「花」「藤」など目的の漢字を入力してから、利用できるフォントを切り替えて見え方を確認してみましょう。

一方、メールやメッセージアプリなどで送った文字が、相手側でも自分の端末とまったく同じ字体で表示されるとは限りません。

Androidでは端末ごとの差も大きいため、具体的な操作方法については、使用している端末やアプリのフォント設定を確認してください。

テプラで離れた草冠を出したい場合

テプラで名前ラベルなどを作るときに、「草冠を離れた形にしたい」と思うこともあるでしょう。

テプラの場合は、使用できる書体やフォントが機種によって異なります。

キングジムでは、テプラ本体に内蔵されているフォントについて、機種ごとのオリジナルフォントであり、同じ書体名を選択しても別の機種では文字の形が異なる場合があると案内しています。

テプラでは実際の表示・印刷を確認
「明朝体だからこの草冠になる」「楷書体なら必ず4画になる」と決めつけず、使用する機種でプレビューや試し印刷を確認するのがおすすめです。

変換しても離れた草冠が出てこないのはなぜ?

漢字そのものと画面に表示される「字形」は別に考える

離れた草冠を探すときに覚えておきたいのが、「文字そのもの」と「画面に描かれる字形」は分けて考えられるという点です。

簡単にいうと、コンピューターでは「どの文字なのか」という情報があり、その文字を画面上でどのように描くかにフォントが関わっています。

そのため、見た目が少し違っていても、コンピューター上では同じ文字として扱われている場合があります。

何度変換しても同じ漢字しか出てこないからといって、入力方法を間違えているとは限りません。

フォントを変えると草冠の形が変わることがある

フォントは、単に文字をおしゃれに見せるためだけのものではありません。

線の太さ、角の形、はね、払いなど、文字の細かなデザインにも違いがあります。

草冠もその一つで、明朝体、ゴシック体、楷書体などの違いや個々のフォントによって、草冠の見え方が変わることがあります。

離れた草冠を探すなら、この順番がおすすめ

  1. 目的の漢字を普通に入力する
  2. 文字サイズを大きくする
  3. 複数のフォントへ切り替える
  4. 最終的な印刷やPDFも確認する

コピーしても相手側で同じ形になるとは限らない

希望どおりの草冠を見つけても、文字をコピーして送れば必ず同じ見た目になるとは限りません。

たとえば、自分の文書では特定のフォントによって4画の草冠に見えていても、文字だけをコピーして別のアプリへ貼り付けると、そのアプリ側のフォントで表示されることがあります。

相手のスマホやパソコンでも同様です。

字形そのものを見てもらうことが重要な場合は、文字列だけではなく、画像や確認済みのPDFなどを併用する方法があります。

アプリによって表示結果が違う場合もある

同じ端末でも、Word、ブラウザ、メール、メッセージアプリなどで同じように表示されるとは限りません。

アプリが利用するフォントや文字表示の仕組みが異なる場合があるためです。

特に名前入りの書類やラベルなどを作る場合は、入力画面だけで判断せず、実際に使用する形式で最終確認しましょう。

3画の草冠と4画の草冠はどう違う?形と数え方を比較

一般的に見かける3画の草冠

現在、パソコンやスマホ、印刷物などで目にする機会が多いのが3画の草冠です。

文化庁の資料では、常用漢字表は3画の草冠で示されており、学校教育でも3画の草冠で学習するという説明があります。

また「表外漢字字体表」では、表外漢字の明朝体について3画の草冠を印刷標準字体としています。

そのため、「花」「英」「草」などを一般的なフォントで入力したときに3画の草冠が表示されても、特別なことではありません。

中央が離れて見える4画の草冠

4画の草冠は、左右の部分が分かれ、中央にすき間があるように見える形です。

文化庁の「表外漢字字体表」では、明朝体以外の印刷書体の例として、正楷書体における4画の草冠が示されています。

そして、明朝体で3画の草冠を印刷標準字体とすることは、正楷書体などで4画の草冠を使うことを制限するものではないとされています。

比較 3画の草冠 4画の草冠
見え方 一般的な「艹」の形 左右が分かれたように見える形
文化庁資料での扱い 明朝体の印刷標準字体 正楷書体などで使うことを制限しない
注意点 画数だけを見て「新字体・旧字体」と一律に判断しない

なぜ草冠に複数の形があるの?

漢字には長い歴史があり、手書きの形や印刷用の書体などによって、同じ文字でも細かな形が異なることがあります。

草冠もその一つです。

文化庁の「常用漢字表」でも、同じ文字でありながら書体によって細かな形に違いが生じることを踏まえて字体が示されています。

そのため、草冠の形だけが少し違うからといって、すぐに「別の漢字」と判断する必要はありません。

4画の草冠は旧字体なの?

4画の草冠を見ると、「これは旧字体なのでは?」と思うことがあります。

しかし、草冠が4画であるという理由だけで、その漢字を旧字体と判断することはできません。

書体上の違いとして4画の草冠が使われる場合があるためです。

「4画=旧字体」と一律にはいえない

漢字について調べていると、「旧字体」「異体字」「字形の違い」など、似た言葉が出てくるため分かりにくく感じるかもしれません。

ただし、これらはすべて同じ意味ではありません。

名前では特に注意
「4画だから旧字体」「3画に直せば正式」と自己判断するのは避けましょう。名前などで正確な表記が必要な場合は、本人が使用している表記や手元の正式な書類などで確認してください。

草冠のもとになった「艸」との関係

草冠は、漢字の部首では「艸部(そうぶ)」に分類されます。

「艸」は草を表す文字で、「艹」は草冠として用いられる形です。

「草」「花」「苗」「茶」「薬」など、草木や植物に関係する漢字に草冠が多く使われています。

普段は「くさかんむり」と覚えていれば十分ですが、漢字辞典などでは「艸部」という名称を目にすることもあります。

草冠が離れて見える漢字には何がある?身近な例を紹介

「花」の草冠を確認してみる

草冠の違いを比べたいときは、身近な「花」という漢字で確認すると分かりやすいでしょう。

Wordなどで「花」と入力し、文字サイズを大きくしてから複数のフォントへ切り替えてみます。

フォントによって、草冠だけでなく、線の太さや全体のバランスにも違いがあることが分かります。

「英」の草冠を確認してみる

「英」も草冠の形を比較しやすい漢字です。

同じ「英」を複数並べ、それぞれ異なるフォントへ変更してみると、草冠の見え方を比較できます。

小さい文字では細かな違いが分かりにくいため、確認するときは一時的に文字サイズを大きくすると見比べやすくなります。

「草」の草冠を確認してみる

「草」も草冠そのものを確認しやすい漢字です。

「花」「英」と並べて同じフォントを適用すると、そのフォントで草冠がどのようにデザインされているか確認しやすくなります。

「藤」「菅」など名前で見かける漢字の場合

草冠を含む漢字は、人の名字や名前にも多く使われています。

「藤」や「菅」などを見て、「自分が知っている形と草冠が違う」と感じることもあるでしょう。

名前の場合は、単なるフォント上の見え方だけでは判断できないケースもあります。

パソコンで希望する形が出ないからといって、似た漢字へ自己判断で置き換えるのは避けましょう。

正確な表記が必要な場合は、本人が使用している表記や正式な書類などを確認してください。

同じ漢字を複数のフォントで比べてみよう

草冠の違いを理解するためには、実際に自分のパソコンで比較してみる方法が分かりやすいです。

花 英 草 藤 菅

上のような漢字をWordなどに入力し、明朝体、ゴシック体、楷書体など、利用できるフォントへ順番に変更してみましょう。

大切なのは、「○○フォントなら必ず4画になる」と決めつけないことです。

使用するフォントやバージョン、環境などによって表示結果が異なる可能性があるため、実際に利用する環境で確認してください。

フォントによって草冠の形はどう変わる?表示と印刷の注意点

明朝体で表示した場合

明朝体は、書籍や文書などで広く使われている書体です。

文化庁の「表外漢字字体表」では、表外漢字の明朝体における3画の草冠を印刷標準字体としています。

そのため、一般的な明朝体で3画の草冠を目にすることは自然です。

ただし、「明朝体」という名前のフォントがすべてまったく同じデザインというわけではありません。

ゴシック体で表示した場合

ゴシック体は、線の太さが比較的そろっていて、画面上の文章や見出しなどでもよく使われます。

草冠の細かなデザインは、使用するゴシック体フォントによって異なる場合があります。

「ゴシック体なら必ずこの形」と固定せず、目的の漢字を実際に入力して確認するのがおすすめです。

楷書体・行書体などで表示した場合

楷書体や行書体など、手書きの雰囲気を持つ書体では、明朝体やゴシック体とは違う草冠の形が見られる場合があります。

文化庁の「表外漢字字体表」では、明朝体以外の印刷書体の例として、正楷書体における4画の草冠が示されています。

そのため、「離れた草冠に近い形を表示したい」という場合は、利用できる楷書系フォントを確認してみるのも一つの方法です。

ただし、楷書体や行書体なら必ず4画の草冠になるという意味ではありません。

Wordでは表示できても別の端末では変わることがある

Word上で希望する形に表示できても、そのファイルを別のパソコンで開いたときにまったく同じ見た目になるとは限りません。

相手側に同じフォントがないなどの理由で、別のフォントに置き換われば見た目が変化する可能性があります。

文字の細かな形そのものが重要な場合は、別の端末でも一度確認しましょう。

PDFや印刷にするときも完成形を確認する

名前入りの案内状やラベルなどを作る場合は、編集画面だけではなく、最終的な仕上がりを確認することが重要です。

確認する場所 チェックしたいこと
入力画面 希望する草冠の形になっているか
印刷プレビュー 意図した形で出力されそうか
PDF化後 実際にファイルを開き直して字形を確認する
試し印刷 紙でも希望する形になっているか

印刷する前にひと確認
特に名前を印刷する場合は、完成データを一度開き直したり、試し印刷したりして確認してから本番へ進むと安心です。

異体字セレクタ(IVS)なら離れた草冠を指定できる?

異体字セレクタ(IVS)とは?

漢字の細かな形について調べていると、「IVS」や「異体字セレクタ」という言葉を目にすることがあります。

IVSは、基本となる漢字に異体字セレクタを組み合わせ、登録されている特定の字形を指定するために使われる仕組みです。

見た目では1文字の漢字に見えていても、コンピューター内部では基本となる文字と、字形を指定するための情報が組み合わされている場合があります。

難しく考えなくても大丈夫
普段の文章入力でIVSを意識する必要はほとんどありません。「普通の方法では必要な字形を扱えない場合に関係する仕組みの一つ」と覚えておけば十分です。

普通の文字入力とIVSは何が違う?

普段「ふじ」と入力して「藤」に変換するときは、通常は基本となる「藤」という文字を入力します。

一方、IVSでは、基本となる漢字のあとに異体字セレクタを組み合わせることで、登録されている特定の字形を指定します。

そのため、単純に別の漢字へ変換する仕組みとは異なります。

IVSならすべての4画草冠を表示できるわけではない

ここで特に注意したいのが、「IVSを使えば、どんな漢字でも自由に3画から4画へ変更できる」というわけではないことです。

IVSで指定できるのは、登録されている字形の組み合わせです。

一方で、フォントのデザインそのものとして表現されている草冠の違いもあります。

そのため、単純に「草冠を4画の形で見せたい」という目的であれば、まずフォントを変更して確認するほうが簡単な場合があります。

対応フォントやアプリが必要になる場合がある

IVSで特定の字形が指定されていても、利用するフォントやアプリなどがその表示に対応していなければ、希望する形にならないことがあります。

対応していない環境では、基本となる文字が通常の形で表示され、異体字セレクタによる字形指定が見た目に反映されない場合があります。

つまり、IVSを含む文字をコピーしただけで、すべての端末で同じ字形になるとは限りません。

初心者ならまずフォント変更から試すのがおすすめ

「草冠が離れた形を出したい」という場合は、最初からIVSや文字コードを詳しく調べる必要はありません。

まずはこの順番で確認

  1. 目的の漢字を普通に入力する
  2. 文字サイズを大きくする
  3. 利用できるフォントを切り替える
  4. 必要なら別のアプリでも確認する
  5. それでも必要な字形が扱えない場合にIVSなどを調べる

この順番なら、専門的な操作をする前に目的の形を見つけられる可能性があります。

名前や住所で離れた草冠を使いたいときの注意点

人名の漢字は「見た目が近いから」で置き換えない

人の名字や名前では、本人が使用している表記を大切にする必要があります。

パソコンで目的の形を表示できないからといって、「見た目が似ているからこちらでいいだろう」と別の漢字へ自己判断で置き換えるのは避けましょう。

招待状や名簿などを作る場合も、可能であれば本人から知らされた表記や元の資料を見ながら確認するのがおすすめです。

役所・銀行・学校などに提出するときは指定先に確認する

役所・銀行・学校などに提出する書類やオンライン手続きでは、利用できる文字や入力方法がサービスによって異なることがあります。

希望する字形を入力できない場合に、自己判断で別の文字へ変更せず、まず提出先の案内を確認してください。

大切な手続きでは提出先の案内を優先
「この字体なら必ず受け付けてもらえる」「4画なら正式」と一律に判断することはできません。実際の手続きでは、それぞれの機関やサービスが示している入力方法・案内を確認してください。

パソコンやスマホで正確な字形を入力できない場合もある

手元の書類には載っているのに、スマホやパソコンで変換しても同じ形が出てこないことがあります。

これは必ずしも入力方法を間違えているためとは限りません。

使用しているフォントやアプリなどが、その字形の表示に対応していない可能性もあります。

何度変換しても目的の字形が出てこないときは、無理に似た文字を探すのではなく、元の表記を確認したうえで必要に応じて提出先などへ確認しましょう。

メールやLINEでは相手側の表示も確認する

メールやLINEなどで名前を送った場合、相手の端末でも自分とまったく同じ草冠の形に見えるとは限りません。

フォントなどによって変わる細かな字形は、相手側の表示環境で別の見た目になる場合があります。

「この字形であること」そのものを伝える必要があるときは、文字だけではなく、画像などで見た目を示す方法もあります。

正式な字体が必要なら手元の公的書類などで確認する

自分や家族の名前について正確な表記を確認するときは、インターネット上で見つけた似た漢字だけを見て判断するのではなく、手元にある正式な書類などを確認しましょう。

また、オンライン手続きなどでどの文字を入力すればよいか判断できない場合は、そのサービスや提出先の案内を確認してください。

草冠が3画か4画かという点だけで、「こちらが正式」と判断できるとは限りません。

名前で迷ったら
まず元になった表記を確認し、「パソコンで出ないから似た字に変える」のではなく、必要な場面では提出先や相手に確認するのが安心です。

まとめ

草冠が離れて見える漢字を出したいときは、最初から「別の漢字を探さなければならない」と考える必要はありません。

同じ漢字でも、使用しているフォントやアプリ、端末などによって草冠の見え方が変わる場合があります。

  • 常用漢字表では草冠は3画で示されている
  • 「表外漢字字体表」では、表外漢字の明朝体について3画の草冠を印刷標準字体としている
  • 正楷書体などで4画の草冠を使うことまで制限されているわけではない
  • 4画の草冠だからといって一律に旧字体とはいえない
  • パソコンでは、まず通常どおり漢字を入力してフォントを変更してみる
  • スマホでは使用する端末やアプリによってフォント変更の可否が異なる
  • テプラは機種によって搭載フォントや文字の形が異なる場合がある
  • IVSですべての4画草冠を自由に指定できるわけではない
  • 名前など正確な表記が必要な場合は、元の書類や提出先の案内を確認する

「変換しても離れた草冠が出ない」という場合は、まずWordなどで目的の漢字を普通に入力し、利用できるフォントをいくつか切り替えてみてください。

まずは「花・英・草・藤・菅」を入力して比べてみましょう

文字を大きくしてフォントを切り替えると、草冠の違いを確認しやすくなります。

希望する形が表示できた場合も、印刷やPDF、別の端末で同じように見えるかを確認しておくと安心です。

※記事内容は、文化庁、Unicode Consortium、Microsoft、Apple、キングジムなどの公式情報を参考にしています。

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